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 ■溶接雑記



日頃の微細溶接に関することなどを記載していこうと思います。
第14回より「コラム」改め「雑 記」としました。もっと気軽に溶接のことを書ければと思っています。


●第18回 計量器プリンタのご紹介      2013.10.07

得意先の要望で「計量器プリンタ」という機器を作っています。
言わば裏メニューのような商品で大きく宣伝はしていない商品です。

主に外国製の電子精密計量器(電子天秤)に接続(RS232C通信)して、 計量された値をプリントアウトする機器です。
メーカオプションでプリンタのライナップがあるのに何故弊社が作っているかと言いますと、 メーカのオプション品は計量物の値をプリントするか、風袋を計量して、 その後に計量物を足した値をプリントするものが一般的のようです。

風袋に計量物が入っている場合や風袋をタイラップのようなもので束ねている場合など、 その工程が別工程の場合、
【 (風袋+計量物)−風袋 】としないと計量物の値が算出されません。

弊社のプリンタはテンキーが付いていて、例えば、あらかじめ計量してあった風袋を引いた値をプリントすることが出来ます。
風袋がいくつかある場合その風袋もプリントすることも出来ます。
値を引くという概念が、既製品にはなかったのだと推測します。

弊社ではユーザーの要望に合わせたカスタマイズにも対応しています。

昨年の秋に、新型機(mpr45a/b)の製造を開始しました。
現在まで10台程度出荷させていただいています。
旧型機(MZB-27)も100台ほどが出荷されている商品です。

通信設定がわかれば国内、国外の計量器に対応することは可能です。

外観図(マンガ)



印字のパターン



今までは裏メニューでしたが、 便利だと思っていただけるユーザー様があれば、ご利用いただければと思っています。



(記 TR)
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●第17回 溶接の電流波形をロギングするの巻(その2)      2013.8.19

溶接加工において電流波形や電流値をすべてロギングして、「不良が出たときの改善のデータとして保管したい」と言う要望が近年増えてきていると思われます。 それを踏まえて、なるたけ安価で安定した波形保存の方法を検討しています。
ひとつの提案として、市販のデータロガーを使う波形出力装置を試作してみました。

前回のコラム(第16回)の続きです。

プロトタイプだった電流波形の取得装置をもうちょっと進化させてみました。
販売の状態にかなり近い試作機です。

見た目はこんな感じです。



実験はロギングかつ判定も出来る判定装置で行いました。
その1よりも少し高級な装置を使用してみます。

実験の溶接電源はインバータ式にしてみました。
条件は電流値900A スロープ3ms 通電時間10msに設定しました。 合計13msの通電時間です。

電圧の最高値を表示かつ波形の判定も行えます。
通電時間の判定も行えます。
さらに実効値も判定できます。

波形はこんな感じです。



判定結果を出力することも出来るので、 既存の溶接モニタの出来ることが出来ます。
そして、波形とデータ(PEAK値 通電時間 実効値)をロギングしてCSVデータとして保管できます。

ロギング状態はこんな感じです。



既存の溶接モニターには専用機のいいところがあると思います。
だだ、既存の装置で波形やデータをロギングするとなるとパソコンをつなげたりすることが要求されます。
どうしても通信で保管することになります。

判定装置を使うことにより、直に取り込めるので、安定したロギングが実現できると思うのです。

弊社の電流波形取得装置(仮名)は用途に合った判定装置を選択することが可能です。
推奨する装置はありますが、シンクロスコープなど何でも可能です。

使い勝手の良い装置だと私は思うのですが、 実際の現場にも聞いてみたいと思っています。

要望をいろいろ教えてもらって、喜んでいただける装置に少しづつ仕上げていければ良いなと思っています。



(記 TR)
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●第16回 溶接の電流波形をロギングするの巻(その1)      2013.7.26

電流モニタはTM325Vをメインで販売しています。
簡単に説明すると電流値の上下限設定と通電時間の上下限設定を行います。
設定値に外れるとお知らせしてくれると言う装置です。

スポット溶接は条件を決めると、ワークに大きな違いがなければ、 ほぼ同じ溶接が出来ることにメリットがあります。
その要素は電流値、通電時間、加圧力です。
そのうちの2つの電流値と通電時間を監視することが出来るので、 量産などのときに使っていただいています。

近年、電流波形をロギング、保存したい。
という話が増えはじめています。
自動機などでの量産時に、モニタで監視しているのとは違うところで不良が出たりしたときに、 さかのぼって、電流値を確認することで、原因究明の糸口になると思われます。
不良時に何が起きていたか判断するのが目的のようです。
いわばタクシーのドライブレコーダーみたいな役割でしょうか?

そこで、

安価でロギングする方法を考えてみました。
電流波形を取得する装置(マイクロ電子製)のプロトタイプを作成しました。
それを市販のデータロガーにつなげば電流波形と電流値を取得して、 通電ごとにメモリーカードにロギング(データ保管)することが出来ます。
トータル20万円以内でお客さんが買えると良いなと思います。
溶接電流(波形)をロギングできる装置は50〜60万円以上すると聞いたことがあるので、 安価なのでは?と考えています。

電流波形の写真



ロギングデータ



CSVファイルに溶接ごとにどんどんデータを保管できます。
溶接機は弊社MIRO3002 通電時間2.0ms 電流値1000Aです。

まだ、未完成ですが、使いやすい道具のように感じます。ニーズはあるように思います。
弊社のユーザーに提案するのはもちろんですが、ロガー販売のオプションとして、ラインナップに加えてくれるとうれしいと思っています。

まずは、現場で使えるような形にすることでしょうか?
なるたけ早く、弊社製品として、正式に紹介できればと思います。


(記 TR)
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●第15回 サーボモータ駆動の汎用型溶接ヘッド MRHSV-1      2013.6.20

サーボモータ駆動の汎用型溶接ヘッド。
画期的で、すごいことが出来そうな感じがします。
自動機や半自動機に搭載すると効果があるのは、いろんなメーカで実証済みだと思います。
汎用ヘッドの場合は良いパフォーマンスが出せるか疑問点がありました。
高価になるし、販売が難しい商品・・・・・・・・。
とあってはならない先入観を持ってしまっていたような気がします。

今回、汎用のサーボ駆動ヘッド(MRHSV-1)を作ることなり、 使い易い方法や動作をいろいろ考えながら作ってみました。

自分たちで作っておいて何ですが、 すごく使いやすい道具に仕上がったと思いました。
正直びっくりです。
スピードや停止位置を事前にティーチングして決定するようにしました。
この作業がめんどくさいと思っていたのですが、 足踏みやエアー式の何倍も楽に位置決めできるように出来ました。
しかも正確です。
溶接テストもしやすい装置に仕上がったと思います。
自画自賛です。(笑)

価格も思ったよりも安価で作れました。

追従機構部も4種製作しました。
MRH2-101LF ダイレクトタイプ(ロードセル内蔵)
MRH2-202LF シリーズタイプ(ロードセル内蔵)
MBP-01F  微細型ダイレクトタイプ
MBP-02F  微細型シリーズタイプ

ロードセルタイプは設定した加圧力になったところで、 動作停止→通電となります。
つまり、多少の電極のチビリなどで加圧力の変動がなくなります。

ロードセル内臓でないタイプの場合は、 内蔵のフォトセンサーに反応して停止します。
基本の考え方はエアー式と似ています。しかし、下死点の調整でなく、 常にヘッドは同じ動きをするようになります。
スピード、位置ともに正確です。
近くまで高速で動き、ワークに近いところで低速にチェンジして、 電極とワークがソフトタッチで接触します。
そして加圧→通電です。
理想的な動きになっていると思います。

なんか嬉しくなってきます。

さらに言うならば、通電中に加圧を減らす動きや増す動きも出来ます。
この動作で、溶接がどうなるかは不明ですが、 サーボヘッドなら再現性のある動きが出来ます。
うまく行くかは別として、足踏みやエアー駆動の溶接ヘッドには出来ない動きです。
幅ができたと言うところでしょうか?

近いうちにちゃんとしたスペックを製品案内に掲載する予定です。

また、
もうちょっと安価になるように、 パルスモータで製作するのも良いように感じています。
サーボほどスムーズでなくとも、 かなり近い使い勝手が実現できるような気がしています。

MRHSV-01にMRH2-101LF ダイレクトタイプ(ロードセル内蔵)を組み合わせた動画です。




(記 TR)
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●第14回 細線の先端溶接 2013.5.15

弊社のWEBページの製品情報→MTC-3 熱電対溶接電源のページに
K熱電対のφ0.02xφ0.02の先端球状溶接の写真を掲載しています。
http://www.micro-spot.co.jp/seihin/mtc3.html

極細線(φ0.02)の溶接は非常に難しいです。
※このときの溶接は30分ぐらいかけてようやく接合できたと記憶しています。

あれから数年。
このようなニーズがなかったのか?
見つけ出すことが出来なかったのか?
ときどきφ0.05ぐらいの基板への溶着の仕事を数件させてもらえるくらいでした。

自分的にも、簡単に出来ないことを身を持って知っているので、 「可能不可能で言うと可能」と答えるにとどまり、
ユーザー様の期待には答えられるほどの内容とは思えずに時が経過してしまいました。

しかし、【成せば成る?】でしょうか?
準備も入れて10分以下。平均3分ぐらいで、溶接する方法を発見しました。

この溶接方法を進化させて、 誰でも簡単に溶接できる工夫をするべきと考えます。

役に立つ工法なのか?は解りませんが、
こういったニーズがあるなら、要望に応えることが出来ることは解りました。

まずは興味あるユーザー様を見つける作業です。(笑)

改めて撮影したφ0.02xφ0.02 先端溶接の写真を掲載します。

  

※少し時間が空いてしまいました。
第14回から、雑記というかたちでもう少しラフに溶接について記載していきたいと思います。


(記 TR)

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●第13回 高速温度計 2009.04.22

数年前から温度測定器を開発する計画が立っていた。
しかし、日々の仕事の中でなかなか進む事が出来なかった。
ロー付装置などを作るときに「温度管理が出来ると良い」という話にいつもなる。
そのときに作ってみることになるが、何せ電気を通電して発熱させる装置なので、 ノイズを拾ってしまったりしてなかなかうまく行かなかった。

弊社の装置で抵抗発熱させる装置として、抵抗ロー付装置、自動はんだ付装置、パルスヒート、熱圧着などが挙げられる。
ロー付、はんだ付け、パルスヒートは秒単位なので、 シーケンサなどの温度コントローラーを使うことで、ある程度制御が可能になる。
しかし、熱圧着は10〜30msで常温から600〜800℃になるので、 100ms程度のサンプリングの温度コントローラでは測定不可能となる。
高速と名のつくものでも10〜20msのサンプリングなので、1回取れるかで、 測定値からかなり離れた数値になり、ばらつくのでなかなか使えない。

弊社は4μsでサンプリングできる温度計を作ってみた。
常温から20msで700℃に上昇すると予測できる温度の反応をキャッチできるように出来た。
理論に近い数値でピーク値を記録する事が出来た。
発熱部に熱電対をつけて測定してもノイズを拾っているような感じはしない。

現在は高速でピーク値を測定する装置として、プロトタイプが完成している。
近日中に弊社ホームページに掲載したいと思っている。

反応の速さから設定温度になったときに通電をストップするように溶接電源と組み合わせて実験したいと考えている。
この装置がうまく行ったら、今まで通電時間のコントロール設定で温度をほぼ一定として管理していた条件を温度の設定値で管理する事が出来るようになる。
溶かす道具なので温度管理できることは非常に解りやすくなる。
何より、溶け具合は温度に左右されるので、ばらつきをなくす事になり、 より精度の高い接合を可能とするようにも思う。

まだ未知数だが、これから、この高速温度計と組み合わせた便利な装置を作れたら面白いと感じていいる。

(記 TR)



●第12回 パーカッション溶接 2009.04.06

パーカッション溶接という溶接方法がある。
コンデンサを利用した溶接システムである。
通常の抵抗溶接はコンデンサに貯めたエネルギーを溶接トランスで大電流に変換する。
その変換した電流をしっかり押さえ込んで漏れなく通電する事で発熱させて溶接する方法とすると、パーカッション溶接はコンデンサの+−にワークをつけて、高電圧のまま接触させる。そのときに発生するアークとスパークを利用して接合させる方法である。
一般の抵抗溶接でも加圧をしっかり取らずに通電時に急激に抵抗値が下がったりするとスパークが起きる。
このときに普段溶接が困難な銅やアルミが強固に接合される事がある。
しかし、失敗により偶然できた溶接なので2度同じような接合をする事は難しい。
いや、不可能とも言えるように思う。
この不可能に再現性を持たせようとする溶接システムがパーカッション溶接と言っても良いように感じる。
抵抗溶接は電流値、加圧力、追従性、通電時間の要素で専用の溶接ヘッドなどを使用した場合に条件が出たならば、再現性はかなり高い。
パーカッションの場合はコンデンサの電圧、接触速度、接触後の通電時間のコントロール、 接触圧(動的)などである。
抵抗溶接が静(加圧)→動(溶接ヘッドの追従)→静(溶接完了)という動きに対して、 パーカッション溶接は動(ワーク発射)→静(ワーク接触)→動(ワーク溶け込み)→静(溶接完了)という流れになる。
ぶつかって溶接されるために、押さえ込んで安定した状態で通電する抵抗溶接に比べて、 動的状態から始まるパーカッション溶接ではぶつかったときの状態を機構部で再現しなければならないので、かなりの精度が必要になる。

この難しい溶接方法で今も製品が作られている。
切り出したワークをぶつけて溶接できるならば、時間的にはスピーディーにはなるし、メリットも多い。 しかし、安定という意味ではなかなか大変のように思う。
小難しい事をいろいろ書いてみたが、私どものような抵抗溶接の世界からみて失敗と思われる通電を利用して溶接する世界がある。

なんと頼もしくないだろうか?

一般的なことなら廃棄や無駄と思われる方法を実とするシステム。
この先も生まれてくるはずである。
あきらめなければ難しい方法もクリアできるはず。

自動車産業のガソリンからの脱却もこんな無理難題からスタートするのだと思うが、世界のエネルギー問題も含めてどんなシステムを人類が考えるのか興味がそそられる。

※弊社でもパーカッション溶接の溶接電源部のみの提供はさせてもらった実績はあります。

(記 TR)



●第11回 MIRO501 2007.10.15

マイクロ電子のオリジナル溶接装置でMIRO501という商品がある。
マイクロ電子が特許を持つ溶接電源である。
コンデンサに貯めたエネルギーを設定時間で放電する事が出来る装置なのだ。

スポット溶接の条件設定はエネルギーと通電時間の制御で決定する。
ワークへの「電気の流し方」ということだろうか?
小型の装置になると通電時間のコントロールをしようとすると、 コストに跳ね返ってくるので多くの小型機はその部分を無視している。
しかし、仮付けのような手作業では時間コントロールが有るか無いかで 使い勝手が大きく変わると私は思う。

溶接機メーカーの仕事のひとつにサンプル溶接という仕事がある。
ユーザーが接合したいワークをどのような溶接機で接合したら良いか提案する作業である。
私はまずMIRO501を使用して感触を掴んで、どのような装置で実験するか決定している。
この装置はコンパクト(約9kg)でAC100Vで使えるので、 家庭での趣味でも使えるサイズである。
問合せも最も多い装置なので、うまく拡販できる方法をいつもみんなで試行錯誤している。
問合せの多くが熱電対の接合である。
耐熱試験の測定物に熱電対を貼付けるのだが、接着剤のような取付け方ではうまく行かないものも多いらしいのだ。
めがねや貴金属のロウ付けの仮付け用などには現在使われているが、 ホビーやワイヤーアート、金属アートなどにも使ってもらえるような気がしている。
ちょっとした金属接合のニーズを見つけて、 この装置をうまくPR出来るようにしたいと思うのでした。
(記 TR)



●第10回 微細チタンロウ付け 2007.07.30

小さな金属を接合する事をなりわいとするマイクロ電子では溶接に関わらず装置の供給を行っている。
以前にもコラムで記載したことがあるが、めがねフレームのロウ付け装置も製作している。
金属間にはさんだロウ材に電気を通電して抵抗加熱し、ロウ材を溶かして接合するのだ。※ロウ付け
その装置の多くは福井県の鯖江に出荷している。
鯖江には多くの微細ロウ付けの技術がある。
めがねフレームでチタンは金属アレルギーも出にくい素材なので重宝されている。
以前に何度か「チタンを溶接で出来ないか?」と実験以来が来た事がある。
しかし、強くつけようとするとモロクなってしまうのだ。
なかなか難しかったのだ。
現在ではチタンのロウ付けは鯖江では当たり前の技術として浸透している。
溶接ではあまり無い三相通電の装置が鯖江のめがね工場にはごっそり置いてある。
通常の通電では薄い部品と厚い部品を重ねて抵抗加熱すると薄い部品に熱のダメージが出てしまうのだが、 三相通電では厚い部品と薄い部品の熱量コントロールが出来るのだ。
その為、部品のダメージを最小限に押さえてロウ材を綺麗に溶かして接合する事が出来る。
このコントロールを各社ソフトを作ってチタン対応にする努力をしてきたのだ。
現在ではほぼ当たり前のように出来る技術になっている。

メガネの生産は中国の安い人件費に負けて、 高い技術を持っていても、余裕で経営しているところは少ないという。
鯖江の眼鏡工場のホームページにチタンロウ付けの技術を記載しているところもある。
めがね以外のチタンロウ付けのニーズを引き受けたいからだと思う。
現場で話を聞くと「なかなかよその業界から仕事が来た」と言うような「うわさは聞かない」というのが現状のようだ。
鯖江のめがね工場は10〜20人で手作業で加工している工場が多く、 大きな工場で自動機で行うような月間数百万個作るような仕事を受ける事は出来ない。
しかし、1000個〜100000個/月のようなニーズがあれば、 メガネにこだわらず一生懸命やりたいという意気込みがある業者があふれている。

日本の誇れる高い技術を有効利用することが出来れば、とマッチングについて模索したいと思っている。
同じ業界に居るものとして出来る事はしたいと思うのである。
(記 TR)



●第9回 クロムフリー 2007.06.11

環境問題が叫ばれる中、クロムも人体に影響があるとされている。
実際は6価クロムが毒性が強いとのことだが、 私のようなシロウトはクロムは全部悪なのだと勘違いしてしまいそうだ。

ヨーロッパでは10年程前からクロムフリー活動が始まったという。
日本ではまだ浸透は薄いとのことだが、ヨーロッパへの輸出を行なっている企業(特に自動車業界)はクロムフリー化を進めているようだ。
このことで、クロムメッキのワークを溶接加工していた企業に影響が出始めている。
6価クロムは防錆として大変優れているらしく、 クロムフリーメッキを使った場合に防錆させるために絶縁物が混入されているものもあるらしいのだ。
そのためなのか?「溶接の安定性がない」「電極のライフが短い」などのさまざまな問題が発生しているとのことなのだ。

あるクロムフリーメッキのワークを弊社のコンデンサ式溶接装置を使用して溶接したところ、 うまく溶接できて、電極のライフも長いという。
今まで使用されていた交流溶接装置に比べてかなり小さい加圧に小さな電流で溶接することになる。
そのことが良かったのだろうか?
何故、うまく溶接が出来たのかが解れば良いのだが、 現状はうまく溶接できたことをよしとしている。
クロムフリーメッキにもいろいろ有ると思うので、 従来の溶接システムでお悩みのワークがあれば、 どんどんトライしていければと考えている。
(記 TR)



●第8回 トラバース制御 2007.03.27

弊社では溶接機に関連したメカトロニクス商品を製作している。
その中のひとつに巻取り装置がある。
線材をきれいに巻取るためにリールを動作させるトラバース制御と言うものである。
巻取り回転とトラバース動作のタイミングが制御のポイントで、 かつリールのサイドで少し停止して巻崩れを防止することも重要になる。
巻取りスピードや多種の線材の幅、リール幅にも対応しなければならないのだ。
現在はシーケンサでパルスモータを制御して巻取り回転とトラバース動作を同期させるプログラムを組んで作っている。
※1回転で線材の幅分トラバースするような制御となる。
この同期制御がそこそこ厄介で、 簡単に制御できるシーケンサのユニットを各メーカ販売しているのだが、このユニットが高価なのだ。
しかも専用のソフトを使っていろいろ複雑なので、決して簡単と言い切れるかも疑問である。
私どもの装置はコストがかからないことが前提で製作したため、 安価なシーケンサ1台でシンプルなプログラムを組合わせて制御している。

先日テレビを見ていたら、ゴンドラのワイヤーをトラバース制御してきれいに巻取る装置が出てきた。
我々の装置から見れば、とても巨大だ。
その装置にはコンパクトにつくる課題があるみたいだ。
トラバースをモータで制御すると巨大になるのだと思われる。
同期制御はハート型のカムのようなモノを使って巻取り回転と同期させる方法なのだ。
ハートの溝と突起がリールのサイドの巻崩れを防止している。
映像を見るとうまくトラバースしていてきれいに巻き取れている。
しかも、従来機に比べてかなり軽量化されているみたいだ。
出来上がった装置を見るとシンプルで確実な方法にみえるが、 たぶん技術者はそうとう頭をひねったに違いない。

ちょっと興味を持ったので記入してみました。
          
※アニメはゴンドラのワイヤー巻取り装置のイメージです。
(記 TR)



●第7回 自転車のカゴ 2006.12.26

ちょっと前から駅前に並んでいる自転車のカゴが気になっていた。
以前は一枚板の網に樹脂をモールドしたような素材のカゴが主流だったように思う。
しかし、最近は小さなモノは落っこちてしまいそうなぐらいの大きな網になったカゴがかなり増えてきている。
帰り道に置いてある自転車の数を数えてみたところ27台中21台がそのようなカゴだった。
※マウンテンバイクやスポーツ車などのカゴのついていない自転車は除く。
自転車屋さんに行く機会があったので、聞いてみた。
ステンレスのカゴとのこと。
どうみてもつなぎはスポット溶接している。
通常のカゴ(1枚板に樹脂モールド)は1300円。
ステンレスのカゴは2100円だった。
最近はステンレスが主流とのことだ。
           
1枚板に樹脂モールドしたカゴ           ステンレスカゴ

スポット溶接の活躍がちょっと嬉しい感じだ。
日々の風景で一気にスポットが使われ始めたようなモノをまた見つけたいと思うのでした。
(記 TR)



●第6回 アルミ合金 2006.10.03

ここのところアルミの溶接についての問合せが増えてきている。
かつてスポット溶接で効率化を行ってきた企業が多いように思う。
自動車関連 OA機器メーカ 電気メーカなどなどである。
以前は「アルミは軽量で強度がある事からか使いたいのは山々だが・・・・」 という場所に、今では使われるようになってきている。
深絞りされる電池のケースをアルミで作るのは困難とされていたみたいだが、 近年深絞りの技術もさることながら、適したアルミ合金も開発されているらしく、 可能になってきているようなのだ。
導電性も良い事から導通部分への使用も思案しているみたいだ。

アルミはスポット溶接するとなると難しい素材のひとつになる。
純アルミに近いほど導通のよいアルミは抵抗溶接には向かないのだ。
それと酸化皮膜がつきやすく無通電のワークが出てばらつきが起こってしまうのだ。
しかし、アルミに混ざった金属によっては全くつかないこともない。
例えば、深絞りに適するように延びやすく開発されたアルミ合金は スポット溶接しやすくなったりすることもある。

私どもへの溶接の依頼の多くが、 別の方法でやっていたものをスポット溶接で効率化を行いたいと言う内容である。
そのため溶接実験をして溶接可能、不可能を 溶接技術でユーザの要望にこたえていかなければならない。
それが溶接機器メーカの宿命のようにも感じる。
しかし、材料との関わりが明確であればよりありがたい。
スポット溶接しやすいアルミ合金の開発なんてことが行われれば、 なかなか面白いようにも思う。

そうなると受動的で行っていた提案が、能動的な提案を行うことが出来るようになる。
今後どんどん新しい金属が開発されて良くと思われるが、 スポット溶接も視野に入れた金属の開発がなされたら、 溶接機器メーカとしてよりよい商品の効率化や リサイクル問題に貢献できるような気がする。

なかなか大変な事だと思われるが、そういう時代が来る事を考慮しておく事も重要なのではないだろうか?
(記 TR)



●第5回 ホビーとスポット溶接 2006.6.27

2〜3年ぐらい前からマイクロ電子のオリジナル溶接電源のMIROを 小型化してホビーでも使えるようなものがあったらいいな?と個人的に思っている。
鉄道模型も鉛レスの概念が広がっていて、溶接に興味のある模型FANも増えてきていると言う。
現在のところ鉄道模型は真鍮のダイキャストで出来ているみたいで、 決してスポット溶接に適している素材ではない。
車体の接続ははんだでもそれほど難しいものでないとのことだが、 リアルな模型にするにはドアの取っ手や窓枠なども現実に近い縮尺にすることが好ましいのだ。
はんだで取っ手を取り付けるとはんだの盛った部分が明らかに不自然になり、 製作者本人の納得のいく状態ではないとの事だが、他に接続方法がないので現在はその方法が主流みたいだ。
溶接性の良い素材であれば、スポット溶接なら板にピンを縦に溶接することも可能だ。
そうなると細かいディテイルを出すことが可能になる。
しかも簡単に出来てしまう。



鉄道模型自体がはんだで接合することから生まれているから仕方ないことだけど、 現状スポット溶接だけで完成させることは難しいと思われる。
まずは仮付けしてはんだ作業をやりやすくすることや細かいパーツの溶接が出来たらホビーの世界にスポット溶接をPRできるような気がする。
まずは鉄道模型をスポット溶接でどこまで出来るか実験してみたいと思う。
(記 TR)



●第4回 抵抗加熱装置 2006.5.8

最近良くアウトドア関係のショップに出かけるのだが、ゴッツイトランスが置いてある。
私は見慣れているが一般的には見慣れないのではないだろうか?
何をするかと言うと、ナイロンのベルトをきれいに切断する道具なのだ。
ナイロンベルトははさみで切るとほつれてしまうので、その後にライターなどであぶって溶かして端末処理する。
これが結構まっすぐ出来なかったりする。
そんたんびに仕方ないと妥協していた。
このゴッツイトランスに鋼の板のが付いていてそこに電流を流して抵抗加熱する。
その加熱された板にナイロンベルトを押し当てて熱で切断する。
同時に端末処理も出来てしまうのだ。
ナイロンベルトを使用する人にはスグレモノだ!
店のひとにたずねてみたら、この装置は購入品だという。 カバーも無く、剥き出しのトランスで手作り品のように見えてしまったのだ。
他の店にも置いてあった。
鋼の板でなく、ワイヤを加熱するものやカバーに入ったものなどいろいろだ。
メーカー名などは入っていないので、ベルトのメーカーや商社が作っているのかもしれない。

最近、マイクロ電子にも抵抗加熱の依頼が増えてきている。
ロウ付け装置やはんだ付け装置などが、私どもの商品としてあげられる。
抵抗加熱は時間制御だけだとなかなか再現性が得にくいのも事実であり、ベテラン職人の判断が要求されているものも少なくない。
そこで安定性を確保するのは温度コントロールだと思われる。
温度コントロールの装置はいろいろ販売されているが、 私どものような抵抗加熱の温度変化をうまく拾える装置はとっても高級品になり、 なかなか手が出ないのである。
下手をすると溶接装置よりも温度管理装置の方がコストがかさむこともあるのだ。
何とか「安価でよ良いモノを!」と日々努力である。

抵抗加熱によるニーズはありそうなので、 アンテナを立てて、このテーマとマイクロ電子の技術がマッチするモノを探っていきたいと思う。
(記 TR)



●第3回 100円ショップに行ってみた 2006.2.27

コストダウンの宝庫100円ショップでスポット溶接されているものを探してみた。
まずは食器のコーナーに行ってみた。
おたま、鍋、フライパン、軽量カップなどの取っ手がスポット溶接されている。
金物屋さんやスーパーで売っているものはリベット止めのものが多いようだ。
いろいろ物色していたら、直径が3mmほどのステンレスのワイヤーをスポット溶接して、 籠のように加工してCD立てや包丁立てにしているものがあった。
その中の「お皿立て」はスポット数が合計26箇所だった。
100円で売られているわけだから、スポット溶接1点の作業工賃はどうなっているのだろうか?
100円ショップに行った人はみんなそんな風に考えるのだろうけど、 自分の仕事と関連のあるものを改めて考察すると本当にびっくりである。
自動機のようなもので大量生産しているようにも思えない複雑な形をしている。
人が1点1点溶接しているのだろうか?
本当に驚かされる。

モノ作りだけではないと思うけど、 大量販売などを行う企業は常にコストダウンを要求されてしまう。
コストダウンができなければ、新しいモノや企画、新たな販売ルートを生み出す努力を余儀なくされる。
生み出すことが出来なければ、今までのモノや企画をコストダウンさせて世の中に提供するしかないのかもしれない。
企業の常なる闘いなのだろうか?
100円ショップは私も便利に利用させていただくので 無くなってほしくない。
コストダウンの新たな方法を日々考察していく企業ということなのだろうか?
是非、驚きのコストダウン術で私たちを驚かす商品を店頭に並べてほしい。

スポット溶接もいままで非効率に接合されていたものを短時間で接合できる装置として提案するケースが多い。
まだまだ、私たちの知らないコストダウンがたくさんあるはずである。
「それを見つけること」は大きなテーマのひとつのような気がする。
新たな効率化の装置としてスポット溶接を提案でき、実現することが出来るように努力していければ面白い仕事に出会えるのではないだろうか?
そんな仕事と出会えるように努力するのみである。

(記 TR)



●第2回 鯖江という街とスポット溶接 2005.12.19

福井県の鯖江市(とその近辺)はメガネフレームの生産が日本の90%と言われている。
大きな眼鏡工場から家族で経営している工場までさまざまな工場が点在している。
マイクロ電子もこのメガネの街に金属フレームを接合するための抵抗ロウ付け装置を 納入させていただいている。

この街ほど微細型スポット溶接機が浸透してる町は他に無いように思う。
ホチキスでも使うように金属をスポット溶接している。
あんまり普通に使っているので、スポット溶接の便利性を説明することが 日常の仕事になっている私にとっては不思議な気分になってしまう。
金属片が外れてたり、一般の家庭では修理できないモノが鯖江市の家庭では、普通に修理されているかもしれない。

メガネの生産も多聞にもれず中国の工場でとっても安価に日本に入って来ているので、 経営は大変なようだ。
どこかの宣伝のように「メガネは顔の一部です。」という人間にとって、 「かけやすいメガネをかけたい」といつも求めているがなかなかないのが現状だ。
メガネの販売店はフレーム(ツルや鼻パット)の調整でフィットさせることが出来ると言うが、 私の顔が特殊なのか、今まで合ったためしがなく、フィットしない旨を伝えると、あまりいい顔をしないので、 結局合わないまま数十年メガネを使っている。
オーダーメガネという触れ込みでフレームを作ってネット販売しているところも増えているようだが、 関東近辺の眼鏡屋さんがやっているので、ちょっと残念な気持ちになる。
内容を見るとフィットと言う観点でなく、特殊なデザインと言う志向が強いように思える。
オーダーメガネというとヤクルトの古田監督がしているようなスポーツメガネが有名だが、ふちのあるメガネがほしい人も大勢いると思う。
顔に合わせてフィット感の良いメガネフレームを作れるとなると、 日本では鯖江市の職人さんによる手作りという事になるだろうと思う。
工場のプロたちが発信するフィットするメガネがあったらどんなにいいだろうか?
中国からの輸入増大による苦肉の策から生まれる付加価値でなく、 ユーザのニーズに応える付加価値であればそれは鯖江ブランドとなるのではないだろうか?

話題が溶接とはちょっと離れてしまったが、 微細スポット溶接でつながっていることと長年のメガネユーザーとして、 鯖江市のメガネ技術が一般ピープルに届き、街の発展につなれば良いことだと思わうのだが・・・・・
是非そうなってほしいと願うばかりである。
(記 TR)



●第1回 フィラメント溶接 2005.10.25

10月14日のことなのだが、TVで「タモリ倶楽部」を見ていたら、細渕電球株式会社と言う会社で電球を手作りする企画をやっていた。
TVであまり見ることのない微細スポット溶接装置が出てきたので、つい「オーッ」と叫んでしまった。
フィラメントを電極に溶接するのだ。
「フィラメントの溶接は職人技で、8年の経験が必要だ」みたいにTVでは言われていた。
その溶接ヘッドは見たこともない溶接ヘッドで、 かなりの年代モノのように見えた。
目をこらして見てみたが、どこのメーカのものかは確認できない。残念。
もしかするとオリジナルかもしれない。
小さなフィラメントを溶接するのにφ6ほどのクロム銅の電極で裸眼で作業している。
そうなると職人技と言っても良いかもしれない。
体験していたタレントのガダルカナル・タカさんはピンセットも一緒に溶接してしまっていた。
私もスポット溶接を始めたころよくやっていたミスだが、これぞ微細スポットと言う感じもしないではない。
微細型溶接ヘッドに顕微鏡をつければ1〜2時間で職人技に迫る溶接が出来るはずである。
作業アイデアと作業技術で克服するのか?装置の設計技術で克服するのか? どちらも捨てがたい事のように思える。
この2つの技術を融合させてもっと微細で今まで困難だった極小ワークの溶接が出来るようになれば最高である。
そんな仕事が出来るようにこれからも努力すべしとあらためて思うのでした。

細渕電球株式会社は電球の手作り教室などもしているみたいです。
一度行ってみたいと思うのでした。
http://www.hosobuchi-lamp.co.jp/

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