インバータ式溶接電源について

インバータ式溶接電源の基本的な原理は三相交流を整流して直流に変換しています。(下記図参照)
アニメの波形のように小さな山の集結で直流電流を流すようになっています。 この山のひとつひとつの部分での通電結果をフィードバックさせて、ワークに流れる電流をチェックすることが出来ます。 フィードバックの結果を管理して一定の値(定電流、定電圧、定電力)で通電するように制御することが出来ます。 この山の間隔が狭い(フィードバックが速い)ほどコントロールしやすく、精密な管理が可能になり、良い溶接結果が得られます。

※「一定の値(定電流、定電圧、定電力)で通電」のイメージは、ホースで水まきなどをするときに、 ホースが折れ曲がって蛇口に圧力がかかり、ホースの元が抜けて水浸しになってしまうなどの経験がお有りになると思いますが、 圧力がかかった時に蛇口を閉めて破裂しないようにコントロールすれば、ホースは抜けたりしません。 このようなコントロールをインバーター式溶接電源は可能にしてくれます。

特徴

  • 直流のピーク状態をコントロールできることで、ワークの融点の状態で通電時間がコントロールできることになります。このことで理論上はナゲットの大きさもコントロールできることになります。
  • 高速連続運転にすぐれています。 自動機などに搭載の場合、タクトを良くすることが出来ます。
  • トランスが小型で軽量です。そのため自動機への搭載での配置や設計が楽になります。
  • 電気の消費も従来機(単相交流式など)よりも経済的です。

インバータ波形について

インバータ波形は下図のように、三相交流を反転・整流させて直流電流を得ています。
実際は更に周期を1/40~1/80まで圧縮しの整流の為、図の状態よりも細かく振動しています。
速いフィードバックで電流を監視して通電状態をコントロールすることが出来ます。
理論上は制御速度が速いほど性能の良い溶接電源と言えます。

インバータ波形について

弊社取り扱いのインバータ式溶接電源について

上記は一般的なインバータ電源のはなしです。
制御速度を高速にすることで性能があがるのは確かですが、そのぶん装置の価格もあがります。
弊社が取り扱っているインバータ式溶接電源の場合、電流値によって周波数を変動させることで、 より効率的な通電を実現させました。
基本の周波数は2KHzですが電流値が小さいときに最大8KHz。電流値が大きいときには最小0.5KHzまで可変させることが出来ます。
この可変システムがリーズナブルで高性能な溶接システムを実現しました。

※電源の選択など、ご相談いただければアドバイスさせていただきます。